コミックマーケット100サークル当落についての考察

2022年6月11日

2年もの間サイトを放置したころに活かしていくスタイル。気まぐれな性格さ。

↑という文自体使いまわしさ。

注:以下文章はかなりの憶測、推測が含まれる点、ご承知おきください。

2022年6月10日、コミックマーケット100(以下C100)の当落発表がなされました。Twitter上では、当選した、抽選漏れしたと、悲喜こもごもでしたね。
しかし、2021年冬コミ、コミックマーケット99(以下公式表記に従いC99A)の当落発表時は様子が異なりました。17:00に当落メールが発送された際のTwitterでは当選ツイートばかりで、抽選漏れツイートは配置辞退したか、「コミケ落ちました。申し込んでいないのが理由だと思います!!」みたいな寒い冗談ツイートくらいしかなかったのです。

そのため、「書類不備でなければ全通なのではないか」との憶測が囁かれるようになっていました。このような噂がされるようになったのは、Twitterの状況だけが理由ではありません。

18:00、Webカタログが公開となったのですが、そこで今までありえなかった光景を目にすることになります。

明らかに不備であるはずの冊子版サークルカットが当選サークルに掲載されていたのです。

不備ではないサークルカットは通常以下のようなものになります。


テンプレートA(右上にサークル名を書く枠があるもの)。このテンプレートを使用する場合は必ず右上にサークル名を書かなければなりません。


テンプレートB(右上にサークル名を書く枠がないもの)。このテンプレートを使用する場合はサークル名は右上でなければならないという決まりはありません。

したがって、以下のようなサークルカットは不備として抽選漏れとなっていました。C98までは。


サークル名の記載がないもの


テンプレートAを使用しているにもかかわらず、右上の枠内以外の箇所にサークル名の記載があるもの

また、Web申し込みの場合、サークルカットのアップロードサイズは、縦903ドット×635ドットでなければなりません(上記カットはサイト掲載のため縮小しています)。サイズが誤っていると以下のように表示されてしまいます。

さらに、申込時に仮にアップロードしたものを差し替え忘れる、というのも耳にします。これは厳密には不備ではないとは思いますが。

C98までのWebカタログでは抽選漏れサークルも掲載されており(抽選漏れサークルでWebカタログに掲載を許可しているサークルに限る)、上記のような不備カットは抽選漏れサークルでしか見られませんでした。
それが、C99Aではひとつやふたつどころではなく、多数掲載されていました(C99AとC100のWebカタログでは抽選漏れサークルの情報閲覧は不可となっています)。そのため、不備がなければ全通という噂が流れたのです。

C100ではどうだったでしょうか。TwitterではC99Aとは違い、抽選漏れや落ちましたとのツイートが寒い冗談を除いても多数あったため、申し込み数が募集数を上回ったことによる抽選は通常通り行われたものと思っていました。
ところが、Webカタログを見ると、C99Aのようにサークルカットにサークル名の記載がない、テンプレートAを使用しているのに右上にサークル名がない、仮カットの差し替え忘れとみられるカットがかなりの数ありました。
Webカタログが無課金無制限で使える期間が過ぎたため全部は確認できていませんが(サイズ誤りカットは見つけられませんでした)、ざっと数ジャンル(創作(少年)、鉄道、ゲーム(ソシャゲ)、コスプレ、男性向あたり)見ただけでも割とすぐ見つけられるくらいの数がありました。

割合的にはジャンルによってまちまちで、特にソシャゲでは多かったように思います。男性向ではあるにはあったけどほぼないような感じでした。
なので、書類不備が多かったジャンルでは不備がないサークルを優先して配置し、少ないジャンルでは通常通り抽選されたのではないかと考えていますが事実は神のみぞ知る・・・

C99Aでは冊子カタログの販売はありませんでしたが、今回は冊子カタログが販売予定となっています。つまり、上記のような不備カットが載ることになってしまいます。冊子カタログの販売がなければWebカタログ用カットに差し替えられるのでいいですが、これはかなり不都合があるのではないでしょうか。
逆に考えると、そのようなカットをアップしたサークルを配置しなければならないほど申込数が少なかったのでしょうか。

今回の募集予定サークル数は申し込み開始時点で22000サークル(もっと言うと26000サークル配置したかったが情勢や会場都合から断念)でした。それが、実際の配置サークル数は20000サークル(1日あたり10000サークル)に減っていました。
そのことは、コミックマーケット公式サイトで、申し込み開始時のページ(コミックマーケット100とサークル申込について)と当落発表時のページ(コミックマーケット100の開催について(2022年6月10日))に記載があります。

なぜ減ったのかは分かりませんが、コロナの状況は申し込み終了以降好転していたので、サークル数が増えることはなくても減ることはないだろうと思っていただけにかなり意外でした。C99Aなら辞退サークルも相当数いたため20000という数字は納得できるのですが、C100はなんといっても100回目(C98は中止になったが)の記念回。
とはいえ考えてみると、申し込み時期にコロナの感染状況が過去最悪だったので、警戒して申し込みを渋ったサークルは相当いそうです。

2020年に新型コロナウイルスが猛威をふるって以降、同人イベントは次々と中止、オフラインでの同人活動ができない時期がありました。そうした中で、オンライン、書店委託や通販を活動の中心に据えざるを得なくなりました。
イベント開催要件が緩和し、同人イベントが再び開催されるようになり、オフラインに戻るという動きが徐々に現れていますが、中々鈍いようです。

2017年ごろまでのコミックマーケットでは、申し込みサークル数が42000ありました。2018年以降は申し込みサークル数は公表されていませんが、C99A、C100は状況的にそれを遥かに下回っているのではないかという印象を受けています。

状況が改善して、今後どれだけ戻ってきてくれるか、正念場といったところですが、サークルにとって場としてなくてはならないのは明白でしょう。
少なくとも20000サークル以上に必要とされているイベントなのですから。